看護師の福利厚生を考える上で忘れてはならないのが退職金です。基本給や残業手当を気にする人は多いでしょうが、この退職金までを考慮に入れる人はほとんどいないようです。しかし、転職の多い職場ですので、是非ともこの退職金までを考慮に入れて職場探しをしたほうがいいでしょう。
どうしても看護師の仕事は女性が多くなり、女性は結婚や出産、育児のために職場を離れなければならない状況が多数あります。将来のそういった大きなイベントのためにも退職金はできるだけ多くもらいたいですよね。退職金の量によってはその後の人生が大きく変わるといっても過言ではありません。十分な退職金を手にして辞めればその後の人生でも豊かに過ごせます。しかし退職金が微々たるものであれば、せっかく出産や子育てなどで希望を抱きながら退職したとしてもすぐに復職しなくてはならなくなってしまいます。乳飲み子を預ける保育所などがすぐに見つかればいいのですが、なかなか思うようにいかないことも多くあります。そうなれば生活はどんどん困窮し、子育てさえもままならなくなってしまいます。そういう面でも退職金は将来に備えて必ず調べておいたほうがいいでしょう。
1. 国立病院
退職金が多いのはなんといっても国立病院でしょう。10年の勤続で退職金が400万円という話も聞いたことがあります。国立病院にはかならず就業規則というものがあり、そこに退職金の計算方法が書いてあります。だいたいどこも「勤続年数×基本給」というのが相場だそうです。またそれに「功績給」が加えられる病院もあるようです。仕事を探す際にはそういった面も必ず考慮に入れるようにしましょう。
2. クリニック
小さなクリニックの場合、退職金がないことも多くあります。従業員数が5人以下の場合は就業規則を作らなくても構わないというふうに法律で決まっています。ですからほとんどの小さなクリニックは就業規則を持っていません。ですから看護師が辞める際にも退職金を払ったことがないというクリニックも多数あるでしょう。退職金なしで退職してしまうとその後の人生がかなりきつくなります。看護師の退職の理由は出産や育児などが主な理由でしょうが、出産も育児もかなりお金がかかります。ですから極力退職金が出されるクリニックを選んでおきたいところです。
看護師の勤務先は、ほかにも、介護施設・保育園などさまざまあります。退職金は病院の世界の通念ではだいたい3年以上の勤続から払われることが多いようです。それ以下の場合でも支払われるところもありますので、そういった部分もきちんと調べておくことが必要でしょう。